矯正後の歯の後戻りとは、矯正治療後に歯並びが再び乱れてしまうことです。後戻りを防ぐためには、リテーナーを装着する必要があります。歯や周辺組織を正しい位置に留めることで、矯正治療を仕上げます。矯正治療は、矯正装置が外れたら終わりではなく、リテーナーによる保定が終了して初めて治療完了と言えます。最後まで続けることで、美しい歯並びを維持しやすくなります。

歯が後戻りしようとする理由

歯に力がかかることで歯を支える歯槽骨が溶け、その溶けてできたスペースに新しい歯槽骨が作られることで、歯が少しずつ動きます。
矯正治療後は、歯槽骨が十分に詰まっておらず、不安定な状態です。また、歯と歯茎を繋ぐ繊維が十分に変化しておらず、元の状態に戻ろうとします。
保定の役割は、歯槽骨をはじめとする歯の周辺組織に、新しい歯並びを記憶させることです。

もし歯並びが元に戻ってしまったら…？

もし、歯並びが再び乱れた場合は、早めに歯科医院を受診しましょう。歯並びが完全に元に戻るわけではないので、比較的容易に治療できる場合が多いです。
また、保定期間中に歯並びが乱れた場合は、そのまま保定を続けて様子を見る場合もあります。
少しでも歯並びに変化を感じたら、お早めに矯正歯科治療担当医に相談しましょう。早期発見・早期治療によって、再治療による金銭面や通院の負担を軽減できます。

 

十分な保定期間

リテーナーを装着していない時間が長いと、それだけ後戻りのリスクが高まります。リテーナーを装着せずに寝てしまうと、何時間も保定できていない状態になります。
当院では、患者さまのお口の状態を踏まえて保定期間を適切に設定し、後戻りのリスクを可能な限り軽減しております。

定期的なメインテナンス

当院では、矯正歯科治療後も定期的にメンテナンスに通っていただくことをおすすめしております。
わずかな後戻りを早期発見することで、再治療の負担を抑えられます。
さらに、むし歯や歯周病も早期発見できるので、歯を失うリスクも抑えられるでしょう。

口腔習癖の改善トレーニング

口呼吸や舌癖などの問題が改善していないと、再び歯並びが悪くなる恐れがあります。
当院では、歯並びを乱す悪い癖の改善のためのトレーニングを行い、再発予防に努めております。